第8回創健フォーラム  2015年10月18日(日)開催


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DVD3枚組

講師の服部先生が高熱のため欠席でしたが、ピンチヒッターとして同研究室の須田 亙先生の研究発表があり、真摯な雰囲気は、あたかも専門領域の学会の様相を呈し、また格別な趣がありました。
森田先生の講演は、食生活に関連する内容が豊富で、口腔内フローラと腸内フローラが健康に関わる重要な指標であり、将来唾液が健康に及ぼす限りない可能性を秘めたものであることをお話し下さいました。

講演者並びに講演内容に変更があります。ご容赦ください。

 



須田 亙先生の研究発表
予定されていた服部先生の講演内容
メタゲノムから読み解くヒトマイクロバイオームの生態と生理機能
服部正平先生 Masahiro Hatori
早稲田大学理工学術院先進理工学研究科 教授
 
抄録
抄録1

網羅的な腸内・口腔内細菌叢解析から食生活と病気が見える
森田英利先生 Hidetoshi Morita
岡山大学大学院 環境生命科学研究科 教授
 
抄録
抄録2


懇話会 質疑応答から

会員およびフォーラム参加者等の皆様にはすでにNewsletterで連絡しておりましたが、講師の森田先生より添削した回答を頂きました。
一部ご紹介いたします。


Q1.
炎症と口腔内・腸内細菌が関連しているとのことですが,細菌叢の変化が炎症の原因になっているのか、それとも炎症の結果として変化しているのかについてご教授ください。

A1.
腸内細菌叢の変化(dysbiosis)が先か、病態が先かというご質問ですが、両方がお互いに増補しあっているということだと思います。
例えば、食事やストレスなどの影響で腸内細菌叢のバランスに乱れを生じると生体に影響を及ぼします、すると生体がそれに反応して様々な代謝物質を出したり免疫反応を起こして、それが腸内細菌叢に影響を及ぼす、それがまた生体に影響を及ぼし、そして結果的に悪い方向に変化するということではないかと思います。
最初のきっかけが、何かのきっかけで病気になってそれが腸内細菌叢に影響を及ぼした、という形もあるのではないかと思います。

Q2.
食事が腸内細菌叢に大きな影響を与えるとのことですが、一方、腸内細菌叢で個体識別ができるという話もありました。
食事の変化により、個体識別に影響を及ぼすくらい細菌叢は変化しますか?

A2.
基本的に、一度定着した細菌は取り除けません。
加齢、食事や体調などの影響により細菌叢が変化する、というのは構成菌種の割合の変化を言っています。
腸内細菌叢で個体識別ができるという考えは、腸内細菌叢の菌種により判定されます。
一度定着した細菌種の種類はほとんど変わらないので、個体識別は可能である、という考え方です。

Q3.
100歳以上の方の糞便を医師の協力により40例以上集めたとのことですが、医師の集めたものは基本的に病気の人のものが多いのではないでしょうか。
健常者(少ないと思いますが)の糞便はどの程度の割合で集まっているのでしょうか?その結果(細菌叢、食生活、生活習慣等)が知りたいです。

A3.
基本的に、100歳以上の高齢者は特定の病気になれば生きていられないと思います。
実際のところ、100歳以上のヒトの糞便や唾液を採取するためには、医師の資格をもつ方が訪問しないと、なかなか採取をしていただけない、ということです。
余談ですが、100歳以上になると死に難くなるようです。99歳頃まではある一定の割合で年齢ごとに亡くなられていますが、100歳を過ぎると横ばいになります。
100歳以上の方のもつ腸内細菌叢やその代謝系について興味深いデータが出ております。
それをどう解釈し、若い人たちの健康に、どのように関連付けていくのかがこれからの課題だと思います。

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